<ハエ>1400世代暗闇で飼育…暗所の適応力高まる (毎日新聞)
2012.03.15 |Category …サイエンス
50年以上、約1400世代にわたり暗闇で育てたショウジョウバエは、暗闇の環境下での繁殖力が高まっていることを京都大理学研究科の布施直之研究員(遺伝
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毎日新聞 3月15日(木)10時37分配信
50年以上、約1400世代にわたり暗闇で育てたショウジョウバエは、暗闇の環境下での繁殖力が高まっていることを京都大理学研究科の布施直之研究員(遺伝学)らが突き止めた。生物が環境に適応していくメカニズム解明につながる。14日付の米国の科学誌プロスワン電子版に掲載された。
京都大は1954年から、光を遮断した容器でショウジョウバエを飼育し続けている。ハエは約2週間で世代交代するため、人間に当てはめると旧石器時代の約2万8000年前から暗闇で生きてきた計算になる。「暗黒バエ」は普通のハエと外見は変わらないが、光に敏感になったことなどがこれまでの研究で分かっている。
布施研究員らは、照明を使い、「24時間とも昼」「12時間ごとに昼夜」「24時間とも夜」の3通りの条件で、暗黒バエと野生のハエそれぞれ約100匹ずつの繁殖率を調査した。野生バエは1匹のメスが3日間に産む卵の数はどの条件でも約40個で差はなかった。一方、暗黒バエは「24時間昼」の条件下で38.6個なのに対し、「24時間夜」は42.6個と多かった。
布施研究員は「暗黒バエは、暗所での適応力が高まっていると言える。一部の遺伝子の変異も確認できており、今後、繁殖力などとの関係を調べたい」と話している。【榊原雅晴】
最終更新:3月15日(木)18時37分
引用元:
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120315-00000022-mai-soci