民主、財政運営 見通しの甘さ露呈 特会仕分け不発、やっぱり増税? (産経新聞)
2010.10.31 |Category …政治
行政刷新会議による特別会計を対象にした今回の事業仕分けでは、重点施策の財源とし
▽つづきはこちら
重点施策の財源として活用できると期待した「埋蔵金」がほとんど発掘できなかった。
自民党はダメだ! 予算が使われるべきところに回されず埋もれている! 民主党ならもっとうまく配分できる! 埋蔵金を掘り起こす!
また、民主党なら今後一定期間の間は増税について検討すらする必要がないとも言った。
そうした主張が有権者(笑)の心(笑)に届いて、政権交代を成し遂げたわけだろ。ところが埋蔵金(笑)は民主党の妄想の中にしかなかった。結果として必要がないとされていた増税にまで手を出すことになりそうだ、と。
それって見通しが甘いとかいう次元の話じゃなくて、よくいえば大口の叩きすぎで中身がない、わるく言えば二重にも三重にも有権者を騙した、っていうことだよね。
以下、全文。
産経新聞 10月31日(日)7時56分配信
行政刷新会議による特別会計を対象にした今回の事業仕分けでは、重点施策の財源として活用できると期待した「埋蔵金」がほとんど発掘できなかった。廃止や予算縮減の判定が出た一部特会にしても法改正など多くのハードルが待ち受ける。無駄削減などで巨額の財源を捻出(ねんしゅつ)できるという政府・民主党の見通しの甘さが改めて露呈した形で、増税論議が勢いを増す可能性が高まった。(橋本亮、田辺裕晶)
「本当の『埋蔵金』はまだ出てくると思う」。蓮舫行政刷新担当相は、30日の記者会見でこう強調した。だが、同日議論された外国為替資金特会の仕分け結果をみれば、限界は明らかだ。
▼外為積立金20兆
外為特会の中には20兆6千億円の積立金がある。円高で政府の保有資産に評価損が生じることに備えたものだが、民主党にはこれを「埋蔵金」と見立てて取り崩し、一般会計の財源にする考えがあった。
だが、急激な円高で、そんな思惑は吹き飛んだ。仕分け人は「金融市場に影響を与えるつもりはない」とせざるを得ず、踏み込むことはできなかった。むしろ関心は、100兆円を超える外為特会の資産規模に集中。仕分け人は縮小を求めたが収拾がつかず、「抜本見直しと透明化」というあいまいな結論となった。
外為特会に限らず「埋蔵金」の活用策はほとんど具体化しておらず、「これで埋蔵金がないことがはっきりした」(政府関係者)との声まで漏れている。
▼「埋蔵借金」も
「廃止」と判定された特会にしても実現できるかどうかは別問題だ。道路・港湾を整備する社会資本整備事業特会は、一般会計化を求めるとともに、事業費を平成23年度予算の概算要求額から10~20%縮減すべきだと判定された。実現すれば数千億円規模の財源が確保できる計算だが、廃止には法改正が必要。与野党ともに予算縮減への反発が強まる中では容易ではない。
国有林野事業特会が抱える約1兆3千億円の借金返済が焦点になったが、「埋蔵金」どころか「埋蔵借金」が浮き彫りになり、皮肉にも国の財政事情の厳しさばかりが裏付けられた。
▼基本戦略が崩壊
22年度予算の概算要求を対象にした昨秋の仕分け第1弾では3兆円規模の予算を削ろうとしたが、実質的な削減額は7千億円程度。独立行政法人などが対象になった今春の第2弾でも具体的な財源確保の道筋は描けなかった。
民主党は、一般会計と特会を合わせた国の総予算約200兆円を全面的に組み替えるとともに、特会から4兆3千億円の「埋蔵金」を捻出する“錬金術”を訴えてきた。その“本丸”でも第3弾で目に見えた成果が出なかったことは、民主党の基本戦略が崩壊していることを意味している。
みんなの党の渡辺喜美代表は「仕分けは増税のための地ならしだ」と批判。事実、財務省幹部は「財政難の打開には増税以外に妙手はない」と指摘する。仕分けの限界を実感した菅政権が、再び増税路線にかじを切る公算が大きくなった。
最終更新:10月31日(日)8時7分
引用元:
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101031-00000089-san-pol