次は生命、海の起源解明へ=予算が懸案・はやぶさ2(時事通信)
2010.06.21 |Category …社会
小惑星「イトカワ」まで往復7年、60億キロを旅した探査機「はやぶさ」が帰還し、オーストラリアの砂漠に落ちたカプセルが回収された。小惑星の微粒子が入っていれば史上初で、太陽系の進化解明が期待される。宇宙航空研究開発機構の吉川真准教授らは、次は有機物や水を含む鉱物が多い小惑星の岩石を採取する「はやぶさ2」を開発、生命や地球の海の起源に迫ることを目指している。
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以下、全文。
6月21日5時45分配信 時事通信
小惑星「イトカワ」まで往復7年、60億キロを旅した探査機「はやぶさ」が帰還し、オーストラリアの砂漠に落ちたカプセルが回収された。小惑星の微粒子が入っていれば史上初で、太陽系の進化解明が期待される。宇宙航空研究開発機構の吉川真准教授らは、次は有機物や水を含む鉱物が多い小惑星の岩石を採取する「はやぶさ2」を開発、生命や地球の海の起源に迫ることを目指している。
はやぶさ2では、変質していない小惑星内部の岩石を採取するため、爆薬を詰めた「衝突体」(直径約20センチ、重さ約10キロ)を突入させ、直径2~7メートルの小クレーターを作る。米国が月や彗星(すいせい)で行ったことがあるが、小惑星では初めて。イトカワで投下に失敗したミニ探査ロボットも再挑戦。故障した姿勢制御装置などは改良する。
目標の小惑星「1999JU3」は、イトカワ同様に地球と火星の間にあり、長さは約920メートルと一回り大きい。2号機を2014年か15年にH2Aロケットで打ち上げれば、18年6月に到着して観測と岩石採取を1年半行い、20年12月の地球帰還を見込める。その次の打ち上げ機会は24~25年になるため、早急に開発に着手する必要がある。
懸案は予算の確保だ。はやぶさ2の製造費は1号機の127億円を上回る160億円程度だが、今年度予算は3000万円にとどまった。宇宙機構の予算には余裕がないのに、政府の宇宙開発戦略本部の懇談会は、15年に月面に探査ロボットを着陸させる「かぐや」後継機に600億~700億円掛ける計画を提言しており、楽観できない。
引用元:
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100621-00000008-jij-soci