3月のビール系飲料出荷、震災の影響で前年比10.9%減 (ロイター)
2011.04.12 |Category …経済
[東京 12日 ロイター] ビール大手5社が12日にとりまとめた3月のビール系飲料(ビール・発泡酒・新ジャンル)の課税出荷量は、前年比10.9%減
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いつも扱っているはずの銘柄がなかったり、逆にこれまで扱ってなかった銘柄が置いてあったりと、大なり小なり心当たりはないだろうか。
これは、いまだにビールの出荷状況が震災以前の状態に戻りきっていないから。
酒屋にビールを注文しても、注文したとおりに購入できないことも少なくないのだとか。
で、「ビールがありません」では飲み屋は商売にならないから、味や性質の似ている商品でつないでおこう、って感じなんだね。
以下、全文。
ロイター 4月12日(火)12時21分配信
[東京 12日 ロイター] ビール大手5社が12日にとりまとめた3月のビール系飲料(ビール・発泡酒・新ジャンル)の課税出荷量は、前年比10.9%減で3カ月ぶりにマイナスとなった。3月11日に発生した東日本大震災により、複数の工場が操業を停止していたため、課税出荷数量は大きく落ち込んだ。
【写真】大震災発生から1カ月
酒類別の出荷量は、ビールが前年比5.3%減、発泡酒は同20.2%減で、それぞれ2カ月連続でマイナスとなった。新ジャンルも同13.8%減となり、37カ月ぶりに前年を割り込んだ。
ビール系飲料全体に占める酒類別の構成比は、ビールが49.9%、発泡酒が15.8%、新ジャンルは34.3%。
<現在でも3工場が操業停止中>
ビール各社の製造設備は、震災で6工場が被害を受けた。現時点でも仙台と福島の3工場が操業を停止している。
キリンビールは全国9工場のうち2工場が操業を停止した。最も被害が大きかった仙台工場(仙台市)は、屋外設置のビールタンク15本のうち4本が倒れたほか、津波の影響でパッケージング設備や倉庫の一部が浸水。仕込みなどを行う醸造設備には大きな被害はなかったが、再開時期は未定だ。取手工場(茨城県取手市)は一部稼働を再開している。
アサヒビールも全国に9つある工場のうち、福島工場(福島県本宮市)と茨城工場(茨城県守谷市)で操業を停止した。茨城工場は一部操業を再開したが、福島工場は再開のめどが立っていない。サッポロビールは5つの工場のうち、仙台工場(宮城県名取市)と千葉工場(千葉県船橋市)が被災。仙台工場は5―6月にパッケージングを再開する計画だが、仕込みの再開時期は未定だ。 3月28日にパッケージングを再開した千葉工場は、4月下旬から仕込みも開始する予定。
<1―3月期の課税出荷シェアはアサヒが首位>
1―3月期の累計では、ビール系飲料の課税出荷量は前年同期比1.1%減。1―2月はプラスで推移していたものの、震災の影響により3月が落ち込み、1―3月期を通じてもマイナスとなった。
1―3月期のシェアは、アサヒが39.0%でトップだった。全体の課税出荷数量は前年を割り込んだものの、アサヒは前年同期比8.5%増と唯一前年を上回り、シェアを伸ばした。「1―2月にスーパードライが5年ぶりにプラスとなったほか、クリアアサヒも好調で、貯金があった」(広報担当者)という。また、被災した工場以外での増産などにも努めた。
キリンビールは、仙台工場の3月出荷分を含んでおらず、同6.7%減となった。シェアは35.2%。
サントリーは同4.1%減でシェアは13.8%、サッポロは同9.0%減でシェアは11.1%だった。サントリーは、大手4社のなかで唯一工場の直接的な被災はなかったものの「計画停電や缶資材不足などで供給量は落ちている」(広報担当者)という。
ビール系飲料の出荷量は、サッポロビール(サッポロホールディングス<2501.T>)、アサヒビール<2502.T>、キリンビール(キリンホールディングス<2503.T>)、サントリーホールディングス、オリオンビールの5社の合計。
(ロイターニュース 清水 律子)
最終更新:4月12日(火)18時49分
引用元:
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110412-00000641-reu-bus_all