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回収ペットボトル 高値買い取り、後絶たぬ中国流出 (産経新聞)


 国内でリサイクルすべき使用済みペットボトルが、回収先の自治体から海外へと売却されるケースが後を絶たないため、環境省が、来年度から海外売却をしている



▽つづきはこちら

「海外に売ったほうが得」というのが先にあるのか、「国内の制度が使いにくい」というのが先にあるのか。

お値段の良し悪しとか融通が利くかどうかとか、言われてみれば条件のよいほうを選びたくもなるよね。

まずは各自治体が得たものと引き換えに、どのようなものを失っているかを分かりやすく説明したらどうだろうか。


以下、全文。


産経新聞 12月4日(日)7時55分配信

 国内でリサイクルすべき使用済みペットボトルが、回収先の自治体から海外へと売却されるケースが後を絶たないため、環境省が、来年度から海外売却をしている自治体名を公表する方針を固めたことが3日、分かった。貴重な再生資源の消失となるほか、国内のリサイクル業者の経営悪化を防ぐためだ。ただ、海外の方が高値で購入してくれるなど、自治体にとっては国の方針に素直に応じにくい事情もあるようだ。(天野健作)

 容器包装リサイクル法によると、家庭から出たペットボトルは市町村が回収し、飲料・食品メーカーなどで構成する国の指定法人「日本容器包装リサイクル協会」に引き渡すことになっている。同法は企業に廃棄物の削減義務を課し、再資源化を促す目的で制定された。協会が市町村と業者の仲立ちをし、業者に入札を通じてペットボトルを売却、業者が再商品化する仕組みだ。

 ペットボトルは石油を原料としており、再商品化されれば、卵パックなど食品トレーや、自動車関連部品、建築資材、衣服など用途は多岐にわたり、リサイクルによって資源の節約につながる。

 ところが近年、原油高を背景に再生資源としてのペットボトルの価値が上昇すると、回収品を海外に売却する自治体が増加。環境省によると、指定法人に引き渡さない「独自ルート」を利用する自治体は平成22年度で約670にもなる。

 PETボトルリサイクル推進協議会によると、独自ルートに流れる量は14年度は3万トンだったものが22年度は9・2万トンへと3倍に増加。20年以降は減少傾向にあったが、23年度は再び増加に転じる見通しだ。協議会では、そのうち約4割が海外に流れているとみている。

 関係者によると、海外に向けた使用済みペットボトルの9割以上が中国へ流出。中国は日本の取引価格の約3倍で購入するため、中国向けの輸出は5年前の4倍になったという。

 日本製は品質が良いため、高値で購入しても、リサイクルした商品を売れば元が取れるようだ。

 海外に売却している、ある自治体の担当者は「指定法人ルートよりも高く販売できるから」と返答。また別の自治体では「量が多いときに迅速に引き取ってもらえるなど柔軟に対応してもらえる」と、独自ルートに流す理由を話す。

 環境省は20年度から毎年、「(ペットボトルの独自処理は)基本方針に違反しており、リサイクル法の趣旨にも反している」という趣旨の通知を自治体に出している。だが通知には強制力はなく、この4年間で独自ルートに流す自治体の数は変わっていない。

 危機感を強める環境省では「国内のリサイクル制度を堅持し、業者を保護するためには、方針を守らない自治体名の公表も辞さない」と話している。

最終更新:12月4日(日)12時23分


引用元:
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111204-00000060-san-pol

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