官邸でドタバタ辞表、「何で俺が…」と柳田氏 (読売新聞)
2010.11.23 |Category …政治
柳田法相が「国会軽視」ととられかねない発言をした当初、菅首相の危機感は薄かった
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「何で、俺が辞めなくてはいけないんだ――」
こういう一言にこそやめなくちゃならない理由が現れているというか。
おまえは何を言っているんだ、という。
自分で引き金を引いておきながらこれだもんな。
仮に、あれをジョークやユーモアで言ったのだとして、そうは見えないのが問題。民主党全体にいえることだが、詐欺マニフェストをはじめ国民軽視の政策の数々、日頃からの無責任きわまる不誠実な態度等々、そういうものが積み重なって「マジ発言」にしか見えなかったわけで。
ちょっとマスゴミの支援が緩むと、こういうボロが出てくる民主党。
以下、全文。
読売新聞 11月23日(火)12時3分配信
柳田法相が「国会軽視」ととられかねない発言をした当初、菅首相の危機感は薄かった。
「政権はそう簡単に追い込まれるものではない」
親しい関係者にはこう漏らしていたことからも、それがうかがえる。
こうした首相に対し、側近の1人は慌てて、「発言を字面だけで判断してはダメです。実際に映像を見て判断された方がいい」と述べ、柳田氏が地元・広島市の会合で、笑みを浮かべて「法相とはいいですね。二つ(国会答弁を)覚えておけばいいんですから」などと語るビデオを見るよう進言した。
テレビで繰り返し流される映像と世論の反応の厳しさに、首相も次第に事態の深刻さに気づき始めたようだ。
◆「続投宣言」混乱に拍車
当の柳田氏の事務所にも、苦情が殺到していた。それでも柳田氏には「続投」で乗り切る自信があった。自信の源は、参院きっての実力者で、柳田氏を法相に推薦した輿石東参院議員会長の存在だ。問題発覚後も、知人らには「参院では、輿石さんはじめ、みんなが守ってやると言っている」などと強気で語っていた。
21日夜に自らの進退をめぐり、首相や輿石氏らが協議すると知った柳田氏は、前日の20日、周囲に「明日から忙しくなる」と語るなど、ひそかに気合を入れた。21日午後、柳田氏は首相らの協議に先駆けて法務省に記者団を急きょ集め、「今後も真摯(しんし)に国会の答弁を頑張っていきたい」と述べ、堂々と続投を宣言した。
この時点で、首相が「更迭」による事態収拾も視野に検討を進めていたことは、柳田氏の耳には一切入っていなかった。こうした閣内の情報伝達の不足、欠如が、柳田氏を「制御不能」(首相周辺)にさせ、事態の混乱に拍車をかけた側面は否めない。
◆「仲間守る文化が乏しい」輿石氏
22日、国会答弁の準備のため、午前8時に都内の議員宿舎を出発するつもりだった柳田氏は、「首相が呼んでいる」との連絡を受け、出発を10分早めて首相官邸に向かった。
「国民生活を考え、補正予算案を成立させないとならない」
首相から直接、引導を渡された柳田氏に、異論はなかった。だが、この日もいつも通り国会に臨もうとしていた柳田氏は、辞表を用意していなかった。その場で辞表を書くというドタバタぶりだった。
柳田氏辞任の余波は、党内外でなお続く。
22日昼、国会内での民主党役員会では、輿石氏のドスのきいた声が響いた。
「民主党には仲間を守る文化が乏しい。与党なんだから腹をくくってやるべきだ」
野党から補正予算案成立の言質も取れないまま、閣僚のクビを差し出して、当面の苦しい事態の収拾を図った政府への批判が込められていることは明らかだった。
しかし、出席者の1人は輿石氏の発言を冷ややかにこう評した。
「そんなことを言っているから、民主党政権は『学級会内閣』なんて言われるんだ」
野党も矛を収める気配はない。
法相更迭カードを切ったにもかかわらず、補正予算案審議で野党の協力は得られず、政府・与党が目指していた24日の参院予算委での採決は先送りとなった。22日の記者会見で、国会運営の稚拙さを指摘された民主党の岡田幹事長は、「今の国会は55年体制ではない。先々の(国会審議の)ことまでを(手を)握って辞任を求めるとか、古い政治を我々はしていない」とムキになって反論した。
一方、法相就任時、「えー、何で俺が」と驚きを隠せなかった柳田氏だが、辞任について、周囲にこう不満を漏らしているという。
「何で、俺が辞めなくてはいけないんだ――」
最終更新:11月23日(火)12時3分
引用元:
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101123-00000350-yom-pol